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にほんごのれんしゅう

日本語として伝えるための訓練を兼ねたテクログ

Project Itohの「屍者の帝国」

  • 表題の映画を見てきました。熱と認識の不整合が取れているうちに感想を書いてしまいます。ネタバレ注意です。
    • 屍者 → 一度物理的に死んで、ネクロウェアというソフトウェアを脳に書き込んだ人間。ハーモニーのような哲学的ゾンビとは異なる、単純な「意思を持たない」人間
    • 霊素 → 人間の意思を司ると言われる言葉によるパターンが質量化したもの。クオリアを感じる機能と言い換えてもいいかも
    • ネクロウェア → 屍者をコントロールするソフトウェア。物理挙動を担っている。
    • カラマーゾフ → 死を望む屍者技師。生きたままネクロウェアを書き込むということをやって屍者化する
    • フランケンシュタイン博士の手記 → 言葉を話せる屍者の創造者。手法は小説版と映画版でちょっと違っているかも。映画版では、意識を混濁させてネクロウェアを書き込む禁忌の方法だとされている。
    • ザ・ワン → 最初の屍者。話せる。話せることがキーポイント。
    • M → 秘密機関のエージェントで人類の屍者化を企てる。仮に企てが成功していたら、全ての争いが消える(意識が消えるからか?)
    • ハダリー → エジソンが作った機械人形。機械が故に魂なるものを欲する
    • 言語 → 言語を持つことが屍者と生者を決定的に分かつもの。映画版では何がその分かつ要素なのかは明示されていない。小説はそこまで読み込めていない。
    • ワトソン → 小説版と映画版で最初の扱いが異なるが、基本的に優秀だから秘密組織に抜擢された主人公。小説版の前半まではサーバントのフライデーにそこまで拘っているように見えないが、映画ではフライデーとの関係がより密になっている。
    • フライデー → ワトソンの同級生で親友で死んだのでワトソンにより屍者化された。高性能コンピュータのようで翻訳機能やクラッキング機能などを備える。手記を解析した後は不調になるが、意思があるような様子を示す。
    • エピローグ → 一番どう考えていいのかわからなかったが、フライデーが言語を習得して意識を取得した状態になっている。ちなみに主人公も自分で強制屍者化で一度自殺っぽいことを図っている。その後、言語を得てホームズの助手っぽいことをやっている。これをフライデー=円城氏、ワトソン=伊藤氏との見方が強い。
  • 補足:以下の単語集で補完するといいかもしれない。膨大な固有名詞が理解しやすくなる。
  • 感想
    • 伊藤計画らしくないというか、円城さんの筆記がだいぶ入っているなーと感じた。悪くないが、Project Itohの中では最も浮いているように見える。時代背景とか、意識(クオリア)の取り扱いとかが別種だと感じた。マングローブ破綻の件がなくて最後に配置するのがやはり適切だろう。マングローブよ。。。サムライチャンプルー面白かったぜ。